【ロードバイク】ハルヒル2017:ちょっとずつ、自分の限界をちょっとだけ越える
友人にロードバイクの世界に引きずり込まれて初めて参加した自転車イベントであり、初めてのヒルクライムレースが去年のハルヒル。それまでドロップハンドルに付け替えたクロスバイクでお気楽に通勤でたまに乗っていたところから、昨年のハルヒル2週間前にちゃんとしたロードバイクを衝動的に購入して挑戦。
セッティングもろくにせず、ペダルもフラットペダルで挑んだ中級の榛名神社コース。
とにかくしんどいし、両足ふくらはぎ攣って泣きそうになるしで大変だった。
けれども、それを全部吹き飛ばすくらいのゴール後の爽快感。
自分的にはそこまで悪くはないタイムを出せたこともあって、いい感じに終了することができた。
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そこから1年。
2回めのハルヒル。
人生で2回目のレース。
今度はちゃんと一番上の榛名湖を目指すことにした。
時間とお金の関係で事前に試走することはできず、YouTubeに上がっていた動画とGoogleストリートビューで道を確認。こんなの、1度でも走ればわかることの内の僅かな部分しか把握はできないけれど、それでも榛名神社から榛名湖までの最後の区間は初見でホイホイ登れる道でもないし、そんな脚も持ち合わせていない。
本番の1週間半くらい前から出勤前の30分くらい、Amazonのプライムビデオにあがっていたアルドノア・ゼロを見ながら3本ローラーを回し、冬の寒さと春の花粉でしばらく走れなかった(走らなかった)間に冬眠していた自分の自転車筋を可能な限り叩き起こす。
体重は冬のどか食いで去年の今頃より3kgほど重くなったのを結局元には戻せんかった。ラーメンうまい。
本番。
初心者コースのゴール付近まではかなり余裕、一応去年の自分は越えていたみたい。
そこから榛名神社コースまで、基本スタミナが持たないへなちょこな早漏野郎なので(そのかわりリカバリーが早い)、しょっちゅう息を切らせながらも「あれ、ここってもっとキツくなかった?」って感じで走ることができた。
トラブルはあったけどね。
まさかの2年連続で脚が攣りましたよ。
ただ、今年は片足だけ、しかも極寒の都民の森で習得した「う”〜ご〜け〜っっっ」って脚に怨念的なサムシングを送ることで脚を回復させるという技が今回も通用したので無事榛名神社までは走りきる。
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そこから、噂の14%の勾配や、そもそもそれ以外もひたすらにキツめな坂が続くラストの区間。
あの14%の坂は、確かに見た時笑えたよね。
そこは実際のところ大したドラマもなくクリア、その後も大きな失速は無く進んでいた。
が、最終給水所を越えた全然なんもない場所で先程攣った脚が再発。多分ラスト1.5〜1kmくらいの場所。とはいえここで足を着くわけにはいかないし、まだ足は動いているんだから動いている間はゴールを目指す以外やることはない、という根性論に従ってみた。
が、大して進まないうちにあっという間に足が動かなくなってそのまま落車。「あ、すんませーん、転びまーす」と後ろに向かって叫べる程度になんか冷静だったのは結構ウケたが。
とりあえずペダルから足を外してコース脇に行ってフラフラしながら足を伸ばしつつ、行くしか無いので再出発。ま、相当イッてる精神状態だったんだろうな―。正直、ゴール手前の男根岩あたりからゴールするまでをあまり覚えていない。悔しさとか辛さとか執念とか色々混ざって、結果として顔面では汗と涙と鼻水が混ざった状態にはなっていた。落車で一旦止まったことで呼吸は整ったし足は軽く復活したけれど、それでもスパートかけ始めるような残距離だったので一気にペース上げた(良くないよねぇ、これ)わけなんだが、したがって足は相変わらず痛いし呼吸も浅いしで、相当ボロボロ。ただ、ゴールした時に下ハン握ってたような気はするので、どこにそんな力があったのかって感じに最後はスプリントしてたっぽい。
ハルヒルの真骨頂である榛名湖コース。
上記のような具合で出た涙とは別に、計測終了地点からゴールまで榛名湖畔の下り坂を走り抜ける時に視界に広がる榛名湖とその輝く湖面はまた違う涙を誘いましたよ。
こんな無名なアマチュアライダーにも暑い中全力で応援してくれる地元の人、そしてこの景色。本当にいいレースだなと思う。
タイムは特に根拠はないけどこれくらいにはなるだろうなと思っていた程度。この榛名湖コースの最初の登竜門である1時間切りに1分ちょい届かなかった。あわよくば初参加で1時間を切ってみたかったけど、足攣って転倒するくらい、そしてその後の自分の状況やゴール後のボロ雑巾具合からしても今の自分の持ってるものは全て出したし、限界のちょっと先まで手を伸ばせたと思っている。
ちょっと限界を越えた先。
でもそれはもう越えてしまったのだから今の自分にとってはキャパの範囲内でなくてはいけない。
そうやってちょっとずつちょっとずつ、でも着実に進めたらもっと自分は強くなれるし、もっと楽しくなると思っている。
30過ぎて初めたロードレース。10代、20代からはまれていたら・・・って思わないと言ったら嘘かもしれないけれど、それでも今からでも想像し得ないような場所にまで突き進んでいこうと思っている。今回のハルヒルはほんと、もっと強くなろう/絶対なれると思えたイベントだった。
#ハルヒル #derosa #look765 #landscapephotography
余談。
今回は嫁と二人での参加だったのだけど、彼女も去年から(自分より乗ってないのに)随分飛躍したようだ。っていうか、体調が万全ではなかったようなのだが、そこまでスピードは出さないが淡々とシッティングで呼吸も荒くならず登ってきたとか言ってたので、その内自分を脅かすタイプのライダーになりそうだ。波が激しい自分みたいな人間が一番苦手とする相手。
スタート時に「じゃ、上で待ってるから」と拳タッチ(っていうの?グーで手を合わせるの)して分かれて、ゴールの先で待っててハイタッチで迎えた。
待っていれば、絶対にあいつはやってくる、そんなパートナー。
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