キャリアポルノの舞台としてのセミナーイベントと、自覚なき中毒者
@May_Roma氏が生み出した(?)言葉、『キャリアポルノ』というのは中々面白い表現だなと。
FaceBook上でよく招待を頂くのだが、招待者が自信満々で宣伝してくる各種イベント。よく見かけるフレーズは
『やりたいことを見つける』
『自分は何のために働くの?』
『著名な〜が語ります』
・・・まぁ挙げたらキリがないのだけれど。
僕としてはこの手のフレーズを見る度にゲンナリする。
理由だが、影響の輪・関心の輪というアイデアを凄く簡単にしてしまうと、説明がしやすい。
僕がゲンナリするイベントというのは結局のところ、意味もなく外周部の関心の輪を歪に拡める作用しかない。どんなに夢を語り合ったり、社会問題に関する話を聞いたところで何らかのアウトプットを望むのは筋が違うだろう。
東京大学を出てマッキンゼーに入り、MBAを米国で取得した人の話を聞いたところで、その人にはなれない。
せいぜいが、受講直後の熱に浮かれた状態で聖人君主のような発言をし合ったり、新橋の居酒屋でうだつのあがらないサラリーマンが話すような政治談義が始まる程度である。
それでも人はその一瞬の「自分は何者かになれるかもしれない」という幻想が生み出す快楽を求めてセミナー中毒者になっていく。
もちろん関心の輪を拡めることは大切であるが、それは内周部の円、影響の輪を同時並行で拡げる努力をして始めて意味をなすものではないだろうか。
「日本の飲食業の働き方はワタミに限らずおかしいんです!!僕はそれをなんとかして社会を変えたいんです!!」
と言ってみたところで、至極普通に聞けば結局彼が何をしたいのかわかっていないというのが簡単に見分けがつく。なぜならば結局、空虚な関心の輪がオーバーラップする人達と、空虚な共感を得て満足しているに過ぎないからだ。
これが、例えば全くブラックでない飲食業を上手く経営しているとか、政治家となり最前線で戦っているというのならばまだしも。それこそ自分の影響の輪に足をつけて活動しているといえるのではないだろうか。
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