funny rain, sweet breathing

知ってるか?世の中って思った通りにしかならないんだぜ?

お前の英語は本当に英語なのか、それとも日本語を英語にしただけなのか

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大学受験の頃に呼んでいた参考書を、もう10何年も前のものだが未だにとっておいてある。勿論大半は捨てたのだが、好きだったものとか、たまにふと開きたくなるものは捨てられず。

そういった残存参考書達の中に、横山雅彦先生のロジカルリーディングに関するものがある。当時の本はどうやら絶版になってしまったようだが、最近受験生向けというよりは大人向け・・・でもなく"受験"に縛られないものとして『ロジカル・リーディング ~三角ロジックで英語がすんなり読める~』という書籍として新たに出版された。伝えていることの本質は変わらないし、昔の参考書で向き合った懐かしい英文なんかが未だに素材として健在でちょっと懐かしかった。

ロジカル・リーディング ~三角ロジックで英語がすんなり読める~

ロジカル・リーディング ~三角ロジックで英語がすんなり読める~

浪人時代に友人が夏期講習を受けてその素晴らしさをプレゼンしてくれたのだが、それで気になって買ってみたら確かにとてもおもしろかった。し、よくわからないけど人気な英語の予備校講師で、横山先生の教えているような内容を中途半端に部分部分パクっているというか、その本質に至れないか本質までは伝えることができないが故に微妙な感じで自分の講義で教えているっていう人がいるな〜と。

英語を英語として捉える、その為のタフなトレーニングを示してくれたのが横山先生の本であった。

文法とか単語とか、そういう部分をビルドアップするためでは無い。っていうかそれはできている事が前提。そんでもって、難関大学の長文読解問題で取り上げられるような高レベルな内容かつ抽象度もそれなりにあるような文章とガチで張り合うための心構えをこの本で学ぶ。文中で扱われる学術的・社会的な背景知識、メカニズム、そして結局現代の英語や英語で記述される知識に触れるということで避けられないアメリカという国を知るということ。

そこまで突き詰めることで、受験英語以上のものを手に入れる土台になるし、文法力とか単語力とかが"英語"を身につける基礎とかいうけれど、本当に基礎の基礎でしかないっていう場所に立たされる。これこそが本当に始まりの場所。

今、自分は同じオフィス内や海外にいる外国人エンジニアと進める仕事がちらほらあるのだが、そういう場合に使う英語って"英語"なのか? と考え直すきっかけになった。英語という言語の、それが生きてきた歴史や思想とかとは関係なく、ただ相手が日本人だったら日本語で言っていることを、それっぽく直訳したような英語にしてやりとりをしているわけだ。

「アメリカ人の発音に拘ることは意味ないし、英語使う人間の殆どは英語が母国語ではないんだから、アメリカ的に拘る必要はない」っていうスタンスは同意する。が、それはやはり"ツールとしての英語"を特定のレベルまで使える・・・そこが結局ゴールになってしまうのだろう。

別に困らないし、そこまでだって到達するのは大変なわけですが。

それでも裏側を知ることや、ツールとしての英語が一般化するにしたってその変遷を感じ取れることは、ツールというレベルにおいても深く使うことができるようになるために必要であると考える。よくある言い方をすれば、表層だけ撫でていても・・・ってやつか。