funny rain, sweet breathing

知ってるか?世の中って思った通りにしかならないんだぜ?

21世紀、ドラえもんは女子大生に姿を変え、降臨した(ハルロックというマンガで)


Make: Japan | 「Makerは究極のリア充。見ているだけでおもしろい」電子工作漫画「ハルロック」著者 西餅さんインタビュー

ドラえもんしかり、キテレツ大百科しかり。その他少し懐かしい時代のアニメに登場する様々な発明品やガジェット。あるいは名探偵コナンのアガサ博士が作る探偵グッズ。

2015年になってもドラえもんは作られないし、宇宙世紀も始まっていない(これはまた別か)。

いつかやってきたらいいな、と思う近未来はやっぱり平行線の世界なのかなと思いつつ、もっと別の形で未来は近づいているなと思うことがある。んまぁ、未来なんてものはそれを描いた一瞬を起点とした先のことなので、常に、シーケンシャルに変わり続けるのが時間なんだから、別にスナップショットとして考えなくてもいいんだけどさ。

小型の便利ガジェット、この手のものは例えばKickstarterなんかで色々見かけるし、一般の人の試作とか普通に販売されているものまで随分とある。かつてはフィクションの中の存在でしかなかった手のひらの上のひみつ道具は、こういう流れでどんどん現実のものとして生まれてきている、はずだ。

最近ずっと気になっていて、ようやく買ってきて読んだマンガにハルロックというのがある。電子工作好きの女子大生が、現実のコアな電子工作好きも納得するマニアックぶりを発揮。話の流れはだいたい、身近な所で日々の生活の中で出てきたちょっとした問題に巡り合う→「こういうの作ったらいいんじゃない?」っていうノリでオリジナルのガジェットを作る→狙ったとおりになったりならなかったり、だけど一旦めでたしめでたし。

怪我して入院しているおばあちゃんの話し相手になるぬいぐるみを作ってリハビリに取り組むように励まそうとしたり、仕事で家を開けている間の飼い猫の様子を把握するためにネコの行動をネコがTwitterで呟いているような形でモニターする仕組みを作ったり、肝試しを盛り上げるために怖くて心拍数が上がると逆に暗くなっていく懐中電灯とそれに連動して動き出すおどろかせる仕掛け、など。

実際に電子工作に関わる部分は、もちろん本当にガッツリと事細かに解説しているわけではないけれど、知らない人が見たら「???」ってなるくらい専門用語が飛び交い全容を解説してくれている。別に専門用語が理解できなくったっていい。それはこのマンガを読むために必須なものではないから。

最近随分と耳にする機会が多くなった(と思うのは自分が興味ある範囲だからかもしれないが)Rasberry PiやArduinoなどをベースにセンサやモータを組み合わせていく。個人的には、久しぶりに秋葉原秋月電子に行きたくなった。

この作品に出てくるような工作って、それ自体は別に大きく世の中を買えるものでもないけれど、自分の半径10メートルの世界をちょっと面白くしてくれるようなものだと思う。でもそれを世界中の人がやったら、きっと世界は全体として面白くなるはず。

ちょっと日常を変える・・・最終的にひみつ道具の性能に調子に乗ったのび太が痛い目を見るというオチ以外の点では凄くドラえもんぽいなと。そんなことを思う80年代生まれ。

小さいころ、子供の科学っていう雑誌が凄く好きで、その雑誌の最後にいつも付いている電子工作キットの通販カタログをいつまでも眺めていた。決して買ってはもらえなかったが。あの時代に比べたら、今って自作でできることの範囲って凄く広がっているし、情報も手に入りやすくなっているのでちょっと真面目に挑戦し直そうとは本気で思っている。

ハルロック(1) (モーニング KC)

ハルロック(1) (モーニング KC)

ハルロック(2) (モーニング KC)

ハルロック(2) (モーニング KC)

ハルロック(3) (モーニング KC)

ハルロック(3) (モーニング KC)