いいじゃない、バッドエンドでかぐや姫。そしてSIMPLE PLAN
まー、そもそもにバッドエンドなのか?ってとこだけど。
僕はバッドエンドであるとは思っていない。
一応話題になってたみたいなので観てみたよ、かぐや姫の物語。
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劇場予告でもちょっと興味は持っていたんだけど、映画館に行くほどにジブリ映画を嗜んでいるわけではないのでまぁいいタイミングだった。
地上波で放映された後に、はてブを眺めているとチラホラとこの作品について書かれているブログが登場していた。ちゃんとは読んでいないんだけど、タイトルを見るにだいたいネガティブな反応っぽいね。なんか、ものすごくネチネチ細かくダメ出ししてるブログとかあって逆に関心はした。が、モテなそう。
個人的には、あの映画のキャッチフレーズである「姫の犯した罪と罰」っていうのが何を意味するのか?っていうのだけ気になっていた。あと、あの映像。
映像に関しては凄い、の一言。時間とお金が随分とかかっているみたいだけど、こういう表現てできるのねって。絵画みたいな表現でありながら、立体感が損なわれていないのが素晴らしいっていう感じ方を僕はした。
物語そのものは、別に古文の竹取物語をそのまま映像化した作品てわけでもないようなので、整合性だのなんだのに文句言うのはちょっと筋が違うかなって思う。
劇中で彼女は、自分よりも先に地球送りになって、"おつとめ"を果たしてきた存在を通じて地球に興味を持ってしまったことを罪と言っていた。それが罪で、その罰として地球送りに自分もされた。「あの酷い地球に送りつけてやるから、自分の考えを後悔するがいい!!」って感じなのかな。かぐや姫を迎えに来た仏像の上から目線な態度的に。
それでも、そうじゃない罪と罰もあるんじゃなかろうかとは考えてしまうわけ。
わかりやすいところで、顎・・・もとい帝に抱きつかれた際に「こんなとこはもう嫌や!!」と月にヘルプを送ってしまったこと。月的にはその言葉を待っていたのだろうけれど。かぐや姫的には、やってはならないことだったこと。変な男と地に足の付かない竹取の翁、そしてかぐや姫を守り切ることはできない竹取の嫗に取り囲まれているとはいえ、それでも愛した大地と共にあり続けたかったわけだから。
とはいえこれは罪というか、まさに月サイドの想定していたトラップといえなくもないか。トラップというか、お灸というか。
あとは「大地はいい、だがしかし人間がだな・・・」っていうのはきっと的外れなんだと思う。楽しいことと苦しいことが、どちらもある地球、それが愛おしい。この事をある程度竹取物語という文脈で演出するならば、顎とその一味とか vs 少女時代に駆け抜けた山々みたいなんになるってだけでさ。だから、「この時代は女性の人権がー」ってのも主題ではないんでねーかな。
そういえばかぐや姫っていつから、「自分はいつか月に帰らなくてはいけない」と自覚していたんだろ。求婚を断わる理由として、自分を宝石等モノ扱いをする男たち・・・っていうの以外に自分がいずれ去る人だからっていうのがあったりするのかな。原作まともに覚えていないのでわからんが。
"ここではないどこか"を切に望んでいた描写が求婚のくだりのシーンに描かれていることから、少女時代はともかく月に帰らなくてはいけないことはわかっていたのかな。
それを隠し続けることが罪にあたるかどうかはわからんが。
そういえばそうそう、かぐや姫と竹取の翁の関係を見ていて、SIMPLE PLANのPerfectって曲を思い出した。これは父と子、なんだけど。ちょっと意味合いは違うけど。
Nothing's gonna change the things that you said
Nothing's gonna make this right again
Please don't turn your back
I can't believe it's hard
Just to talk to you
But you don't understand
- アーティスト: Simple Plan
- 出版社/メーカー: Atlantic UK
- 発売日: 2004/10/26
- メディア: CD
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