ブリーチバイパス、あるいは銀残しの魅力
銀残し
銀残し(ぎんのこし)は、フィルムや印画紙での現像手法の一つ。本来の銀を取り除く処理をあえて省く事によって、フィルムや印画紙に銀を残すものである。一般的に映画の現像で行われるもののことを言うが、写真のカラープリントでも同様の作業が可能である。英語ではブリーチバイパス(bleach bypass)と云う。
この作業により映像の暗部が非常に暗くなり、画面のコントラストが強くなるので引き締まった映像になる。又、彩度の低い渋い色にもなる。
(Wikipedia)
普段自分の写真はビビッドめな絵作りをすることが多いのだが、普段持ち用として使っているRICHO GR DIGITAL IVに搭載されているブリーチバイパスを最近多用してみている。そういえばこのカメラを買う前に、公式ページでブリーチバイパスのかかった作例を見て凄く欲しくなったなんてこともあった。
スマホアプリによるトイカメ風画像が世の中に沢山あるので、あまりこの手のを使う気が無かったのだけれど、そんな事を言っていてもつまらないしな〜、ということで。
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ブリーチバイパスの特徴はWikipediaからの引用にあるとおり、
・黒の強調
・低彩度
・強コントラスト
である。
技術的なことはあまり関心がないので、どんな時に使うと面白いかという点について個人的な話を。
(1)高感度ノイズをごまかす
どんどんカメラ自体の感度は上がってきているし、高感度の設定でもノイズの少ない写真が撮れるようになってはいるけれど。
のっぺりとしてノイズの走った暗所での写真に使用することで、チープさを長所にすることができる。
ちゃんとしたカメラと比べたらスペックの低いスマホのカメラ用に、トイカメ風のアプリが流行った理由もこの辺があるんじゃないかと勝手に思っている。
(2)喧騒との距離、第三者感を出す
とてつもなく個人的な感覚なのだが、彩度を落とした写真て、切り取られた風景と自分との間に境界線を引いているようなイメージ。だから東京みたいな人が多いところの写真に対して使うとある種の冷めたスタンスみたいなのを出せる気がする。あくまで主観的イメージだけれど。
ブリーチバイパス自体は上で紹介したGR DIGITAL VIに搭載されている機能で撮影時に適用できる。あとはPhotoshopとかで後からそのように加工することも可能だ。
色彩を抑える事で出てくる魅力ともうちょい頻繁に遊んでみようと最近思った。
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