funny rain, sweet breathing

知ってるか?世の中って思った通りにしかならないんだぜ?

"慣れ"を活用した、省エネで楽で効果のあった英語学習法をそういえば学生時代にやっていた


photo by cogdogblog

要は"体を慣れさせる"っていうことなんだけど。

初級の教本を買ってきて机に向かって手を動かす・・・それよりも原始的。だがしかしとても楽で、そこでの積み重ねは学習の序盤でじんわりと手助けをしてくれていたと思う。

僕が学生の頃に唯一やった英語リスニングの勉強(と言えそうなもの)は、1ヶ月位ずーっと、家BGMを英語圏ニュースのポッドキャストにしてそれを流し聞きするというもの。テキスト片手に繰り返し・・・とかなんて全くせず、っていうか机に向かってすらいないし。

机に10分以上向かえないという、なんか色々終わっている持病を持っているもので。

ほんとに流し聞き。ただかけ続けるだけ。ご飯を作っている時も、レポートを書いている時も、漫画読んでる時も。ひたすらに受動でいいので、とにかく途切れさせない。

これを1ヶ月続けたら、英語が英語として受け止められるようになった。"わかんないけどわかる感覚"。意味は完全には掴めないけど、それでも何を発しているのかがわかるくらいかな。で、更に聞き流しを続けて行くと、今度はみんな大好き単語帳とか熟語帳、文法書なんかで学べるものとリスニングが明確に繋がるタイミングに巡り会える。

「あ、英語。」「〜って単語、次は〜って単語(でも意味は知らん)・・・」みたいな"わかんないけどわかる感覚"に、文法や単語などの学習で得た知識が結びついて、明確に意味を捉えられるようになるのだ。まさに進研ゼミでやった状態ですね。

耳に入ってくる状態から、聞けている状態への変化。聞けている、つまりその実態というか形というかっていうのが把握できたならば、その対象に対して自身持つ知識を当てはめて解明することが可能になる。何かよくわからない音としての英語じゃなくて、意味はともかく英語を英語として観測できる状態。そうなれば、あとは結構どうとでもなる。

自身の頭の中にある程度は塊として散在している知識なんかが、ある瞬間に繋がる。こういうのもコンピテンシーと言っていいのかどうかはわからないが、そのトリガーとしての、メガ盛り聞き流し。コップに水をちょろちょろと注いでいけば、ある時溢れる。んまぁきっと、底には小さな穴が開いてて、たまると同時に一定量は抜けるものなのだろうけど。

だがしかし、その"ある瞬間"ていうのはガッツリ王道な取り組みをしなくても身につくわけですよ。特に、英語のリスニングはそれが超省エネにやれてしまう。

もうちょい能動的にはなってしまうが、英文を読むのだって実は同じ。

とにかく大量の文章を、音読できるくらいのスピードで読みまくる。読むと言っても、スラッシュを入れまくったり単語を調べつつとかやってはいけない。各文の文型がなんだ、とか考えなくていい。パラグラフごとのトピックセンテンスがどうとか、そういうのもどうでもいい。まずは。

大量の文章をなんちゃってでもいいので、読み進めていくと、やはりあるタイミングで"わかんないけどわかる感覚"がつかめると思う。後出しにはなるが、リスニングもリーディングも種別やジャンルが似た文章(ニュース、とかバイオ系教科書、とか)に絞った方が閾値は下がるかも。

その状態になると、その"わかんないけどわかる"対象に対して、別でしこしこ学んだ文法とか熟語とかを当てはめることが可能になってくる。あるいは「これは多分こういう系統の項目を調べたらいいんだな」っていう予想とかその正確さとかがね。

とか言ってるけど、結局は慣れ、なんだよ。

で、その慣れって、実はだいぶ(取り組み方の)ハードルを下げても蓄積はされるものだったりする。っていうか、それくらいに思ってやってた方が多分脱落しにくいんじゃないかな。それでもダメだったら、そもそもにやる気が無いか本当にむいていなかったかのどちらかで(ほとんど前者だが)。うん、これ以上低いハードルは僕は思いつかんわ。

っていうざっくばらんな感じでの慣れであっても、後々効いてくる。

文法なんてわかんなくても、あるいは習ったけどイマイチ実用的ではない知識として忘れ去られるのを待っている状態でも。そういう状態の改善を先にやろうとしてしまうっていうの、学習の実は難易度を上げているんじゃないかと思っている。逆で、例えば「意味分かんないんだけど、〜って言い方よく聞くんだよね〜」って状態を先に作っちゃうのも手だよ、と。

関係代名詞と関係副詞はこうだ!!っていうのだけ先に学んだってそりゃ、つまらんしわすれる。が、「意味分かんないけど文章追ってると、こういうパターンででてくるwhereがあるんだよね〜、なんだろ。」っていう感覚。それが先にまずある・・・とでも言えばいいのだろうか。

効果としましては、サンプル俺ですが、この聞き流しだけで、ノー勉かつそもそも試験内容がどんなものかすら知らなかったのに酔狂で受けた生まれて初めてのTOEICでリスニング95%くらい正解を出した気がする。それで「あ、リスニングって点の稼ぎどころじゃん」と思って、以降TOEICを受けた時はリスニングパーフェクトを最低条件としていた。それでもトータルで900点台前半がスコアのMAXで飽きてやめたけど。

anaaki-gratin.hateblo.jp